さて。
これまでを振り返って、改めて考えたことを。
松島での軽食中、海を眺めながら書きとめたこととか
帰りの新幹線の中でメモしたことを中心に。
最後につらつら書いていきたいなあと思うのです。
＋＋＋
今まで目にしてきたモノ全部が、
震災から5ヶ月後の現実なのだなあと改めて考える。
人の強さ、温かさ、優しさを強く強く感じた研修(?)だった。
どうしても、離れた場所から媒体を通したまま
調べ物をたくさんしたり、レポートを書いたりしていると、
ネガティブに、否定的に、考えてしまいがちだったと気づけた。
実際に来てみると、「現状」は考えているよりずっとずっと悲惨だし、
でも「現実」はずっとずっと明るくて、
前向きに毎日をみんなで動かしている。
純粋な気持ちでボランティアをするし、
もう被害から逃げてはいなかった。
その笑顔に、今までのいろんな自分の甘さと、
東北地方に足を踏み入れてからの辛さ、苦しさを改めて感じると同時に、
自分の想いも全て許されたような気がして、
本当に、冗談ではなく、元気をもらったんだ。
すごい。人の力って。
人は強い。
被災地の、ボランティアに来た人たちに対する気遣いは想像を超えていた。
「ボランティアさんの健康が第一」だと何度も耳にした。
そういう強い想いに基づいた、しっかりとした体制があるから、
ボランティアが続いていくんだろうな。
こういうのは、本当に心に沁みた。
また行きたい、って自然と思わせてくれた。
誰もが優しかった。
結局、この数日間で、
自分は何を知り、何を思い、何を学んだんだろう。
考えてみると、そうたいしたことは勉強できたわけではない。
ただ確かに、この目で、現実を見て感じてきた。
一部であるのも事実だけど、
様々な形の、震災から5ヶ月が経つ被災地の“今”を。
市街地は一見何もなかったかのように見え、
でもふとしたところにボランティアの影や
「がんばろう東北」といった言葉が散らばっている。
そして沿岸部には未だ片付けられていない瓦礫が多く残っていて、
まだ津波の爪痕が鮮明に残っていて、
目を背けたくなるような、目を閉じてしまいそうな、現状が存在していて、
でも懸命に、たくさんの人が、身体を動かしていて、
仕事としての人もボランティアの人も関係なく、
みんなが復興のために汗を流していて、
その人たちをつなぐものが確かにそこにはある。
だから、笑顔で前向きに協力し合う場所があった。
それを見て、ただ「すごい」としか思えない自分がいた。
現状に対しても、そこに生きる人たちに対しても。
だけど、すごいわけではなくて、今までの考えが甘かっただけだ、とも思った。
だから、これが紛れもない現実で、
それを受け入れた上でこれからは考えていかなくちゃいけないんだと。
そして、それによって、自分なりの東北との関わり方を
見つけていくべきなのだということを学んだのだと思う。
また行きたいとは思うけれど、行くことが全てではない。
むしろ、関東にいる間に何が出来るのかを考えなくてはいけない。
また、行くにしても、ボランティアの形についても
もっと視野を広げてもいいと思った。
これから考えることは、出来ることは、たくさんある。
学んだこと、感じたことを伝えていきたいと思ったのは。
忘れちゃだめだ、と強く感じたから。
他の人に、東北にボランティアに行け、なんて言うつもりは少しもない。
だけど、このまま、ただの過ぎたことにしてはいけない。
もしくは、原発の問題だけにしてもいけない。
まだあんなに厳しい状況なのだから。
復興に向けた、長い長い道のりが続いているのだから。
私自身も、
「ボランティアをしたから自分はすごかったり偉いわけではない」
ということを絶対に忘れないように。
ただ、あの素敵な街が、素敵な人が、
再び立ち上がるための手助けをすることが出来たら、
絶対にそれは自分自身の糧にもなるから。
これから少しずつ、
自分自身の日々を浸食しない程度に、
でも真剣に、
次の一歩を見つけていきたいと思う。
＋＋＋
以上でとりあえず、振り返り記録は終了です。
ここまで全部読んでくれた人がいたら、本当にありがとうございます。
意見、感想等何かあったら、コメントやメールフォームからどうぞ。
お待ちしています。
今後、まとめレポート作成の中で
また書きとめておきたいことが出てきたら更新するかもしれません。
けれど、ひとまずここで区切り。
本当に、行って良かったと思えた。そのことが嬉しい。
実際に目にしたことで、テレビなどでの映像にとことん弱くなった気もするけれど、
別の「強さ」を感じることが出来たのはとても大きかった。
貴重な経験でした。
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